history
誕生ヒストリー
「あしあげ隊」はなぜ生まれた？
後の(株)タツフト誕生の地 五反田に、ワシが一人暮らしをしていたある日のこと、洗濯機の下がなんだか湿っていることに気づいたのじゃ。下に目をやるとじわ～と水が染み出しておった。
まだ使い始めて３年くらいなのにもう故障じゃと！？階下に水漏れしたらどうしよう！？と慌てたのを覚えとるぞ。
すぐにメーカーに修理を依頼しようとしたが、ふと気になって、洗濯機を傾けて、原因を自ら調査してみたのじゃ。（ワシの博士気質が伺えるエピソードじゃな）
すると洗濯機の排水ホースが目詰まりを起こしているだけだったことが分かり、糸くずやゴミを取り除いてその時はそれで一件落着。
しかし、しばらくするとまた目詰まりを起こし、その都度取り除いても排水エラーを繰り返すようになったのじゃ。
更によくよく調査すると排水ホースの余った部分が、洗濯機下でくるりと一周半とぐろを巻いておった。これは長過ぎると判断し、まずは自分で切断し短くした。
それだけではなく、傾斜を付ければ水の流れが良くなると考え、ホームセンターで買ってきたブロックを敷き、洗濯機をかさあげした。
これが初めてのあしあげとなったわけじゃな。
かさあげし段差をつけることによって、排水の勢いが増し、目詰まりが完璧に解消されたのじゃ！！
ニッチ需要で新たな市場を開拓
排水ホースの流れ（詰まり）改善の価値に気付いたワシは、『高さ調整ゴムマット』として製品化し、売り歩き始めた。
当時は洗濯機をかさあげし、高さを変えるような市場自体が存在しなかったのじゃ。
今でこそたくさんの類似商品が出ておるが、当時はそのかさあげの意義をなかなか理解してもらえず、苦戦したのを覚えておるぞ。
そもそも排水溝が真下にあったり、高さがない防水パンや床に直接洗濯機を設置する場合、かさあげしないとホースが収まらず、設置自体ができないこともあるわけじゃな。
どちらかというと詰まり改善もさることながら、純粋に高さをあげること自体に、その価値を見出すパターンの方が数の上では多かったかもしれん。
また意外と皆気づいてないが、洗濯機は重い物ではそれ自体が80kg前後、さらに大量の水の重さが加わって、150kgほどになることもあるのじゃ。
それが毎日圧し掛かることを考えると、長期的かつより安全に支えられる性能が必要となる。それが安価なプラスチック製ではなく、丈夫でがっしりとした重量性を持つゴム100％に拘った理由なのじゃよ。
高さをあげることが主目的であったが、ゴム100％の採用により、結果的に床へ伝わる振動の抑制にも効果を発揮したのじゃ。も、もちろん偶然ではなく、ワシはその効果を当初から狙っておったのじゃぞ。
ワシの粘り強い広報活動が功を奏し、量販店のスタッフさんが協力してくれて、洗濯機を買いに来たお客さんにあしあげ隊を薦めてくれるようになった。その結果、徐々に出荷台数が増えてきた時の喜びは忘れがたい。
今では既にシリーズ累計180万セットを超えるベストセラー商品となったが、競合品だけではなく、はっきりと真似をしているような類似商品も、ビックリするくらいに増えてきたのじゃ。（ワシらの人気の高さが伺えるエピソードじゃな）
競合品も類似商品も、材質や形状／手法は違えど、暮らしをより快適にすることを目指しているのは、みんな一緒。これからもかさあげ業界の発展に手を取り合って協力していきたいと、ワシは思っておる。
『“高さ調整”ゴムマット』たる所以
最初は50mm程度高くできれば、それで十分だと思っておった。
じゃがワシの家ではちょうど良い高さだったものの、実家では50mmあげると、給水栓にぶつかってしまったのじゃ。
他にも給水栓は問題ないが、高さをあげるとランドリーラックが当たって洗濯機の蓋が半分しか開かなかったり・・・想像以上に細かい高さ調整が必要となり、ワンサイズだけでは対応できないことが分かってきたのじゃ。（こんな細かいところに気付くワシは、さすがじゃろ？）
そこで25mmと45mm、2種類の高さを作りあげたのじゃ。
それだけではなくゴム100％の強度を活かして、お互いを重ねられるようにしたのも、我ながら画期的なアイデアと自負しておる。
これにより25／45／50／70／90mmと、5通りの“高さ調整”が可能となり、まさに「痒い “高さ” に手が届く」ゴムマットとなったわけじゃな。
あらゆる家電の下の力持ちとして
細かい高さ調整により人気を得たワシらは、そこから隊員を増やし続け、『冷蔵庫 キズ・凹み防止ゴムマット』『エアコン室外機用 防振・防音ゴムマット』『家電/家具 移動抑制シリコンマット』など、家電の下の力持ちとして、色々なところで活躍しておる。
それぞれの特徴は、各キャラクターページを参考にしてもらえると嬉しい限りじゃ。
正しく使ってもらうための情報発信を
最後にひとつ、先日あしあげ隊ファミリー揃って、夏の行楽旅行に行ったときのこと。
ホテルのランドリールームで洗濯機下に隊長／TFi-5505が設置されていたのじゃが、なんと逆さまに置かれていたのじゃ。
それに気づいたワシは、すぐにホテルの人に正しい置き方を伝え、直してもらったという事件があったんじゃ。
今回の上下逆さま事件だけでなく、ワシらにとっては当たり前のことでも、使い方を誤ることは誰にでも起こり得る。
ユーザーが迷うことなく正しく使えるような、分かりやすいデザインや商品開発、情報発信に努めたいと考えておる。
このサイトもその一環として見てもらえると嬉しいぞ。